Boudoir de BdT

#033 Givenchy Curve Chain Sandals

Boudoir de BdT


アクセサリーはもちろん

喜平をモチーフにしたデザインものに惹かれる


なぜだろう


普段見慣れた文房具のサイズが

極端に大きかったり小さかったり

また用途が違ったりするだけで

心を動かされる


特に気に留めていなかった脇役が

主役になるのは

シンデレラストーリーのようで

興味深いのかもしれない


昨年見つけた

ラバー仕様のサンダル


Givenchyらしい喜平モチーフの

使いやすそうなデザインで

履き心地も軽く

同ブランドの他のシューズに比べたら

驚くほど安く感じ

迷うことなくお持ち帰りした


最近の私は

異常にシューズのソールにこだわり

メンテナンスを繰り返す友人に感化され

特にシューズは最初が肝心と

このサンダルも

初めからソールを頑丈にすることにした


信頼しているお直し屋さんに相談し

全ソールを張り替え

補強してもらった


さぁこれで完璧!


これまでは

踵のソールがすり減り

取り返しのつかない状況になっても

見て見ぬ振り


そのくらい横着に

履き潰したくらいがかっこいいと

経年変化を履き違えていた自分が

今後壊れないようにと

準備をする日が来ようとは


男性は35歳 女性は30歳を過ぎると

周りがどう頑張ろうと

本人の考え方を変えることは

なかなか出来ないらしい


人生30年も生きていれば

性格や自分ルールが

そう簡単に右にも左にもブレないのは事実だろう


でも習慣くらいなら

本人の意識と小さな努力で

変えられるはず


この年齢になって特に

思うがままに過ごしてきた20代を振り返り

反省すべき点は多々


その頃の私に付き合ってくれたモノ達に

感謝と懺悔の意を込めて

最近では

シューズに限らず

モノのケアをまめに行っている


やはり

習慣は意識的に行えば

変えられる


そして

モノの消費期限というのは

コントロールできるのだということを

覚えておきたい


h.

#032 bassike Scoop V-neck with Tail

Boudoir de BdT


オープン当初から扱っている

bassikeの定番Tシャツ


Vネックの開きの深さが潔く

ヒップが隠れるほどの長さに

アシンメトリーが気の利いたデザイン


bassikeのオーガニックコットンは

浸透すればするほどファンが増え

今では

弊店の夏には欠かせない存在となった


私自身も

初めはどんなものかと興味本位だったが

洗濯したらすぐ乾くし

何と言っても

夏の猛暑には

肌にまとわりつかず

生地がさらっとしていて心地よい


それが癖になり

真夏は

二日に一回は着ているんじゃないかという

頻度で愛用している


中でも初代とは

かれこれ8年以上の付き合いになる


改めて眺めてみると

元の深いVもさらに深くなり

新入りに比べると

なかなかいい具合に仕上がっている


個人的には

ヨレてしまった

気合いの入っていない感じが好きで

オフの日には

ヨレた方を好んで着ることも多い


ガンガン着用と洗濯を繰り返しているのに

未だ現役は素晴らしい


こういうものほど

手放すタイミングを失う


ファンの方の中には

使用頻度が高すぎて

古いものがヨレる前に新しいものをと

毎年必ず購入してくださる方もいるほど


今の時代

ヒット商品からロングセラーになることは

とても難しい


アパレルに限らず

流行り廃りのサイクルも

めまぐるしい


ものが豊富すぎる時代に

それを見つけ出すのも困難かもしれない


それでも

自分の中でヒットアイテムと巡り会えたら

目付け物


自分基準のロングセラーが

増えていくことも

密かな楽しみのひとつ


h.

#031 A.F.Vandevorst Coat Dress

Boudoir de BdT


コートドレス

コートのようなドレスなのか

ドレスのようなコートなのか


実のところ

コートとドレス

どっちがメインなの?


こんなどうでもいい質問にも

検索したら答えが見つかる

便利なこのご時世


コートドレスとは

「コートのようなデザインのドレスのこと」

そして

「コートとしてもドレスとしても着用できる」


コートドレスの定義について

すっきりしたところで

もっとどうでもいい話


私はコートドレスがたまらなく好きである


実際どちらとしても活用する

でも

ドレスとして着るのは買った当初のみ

そのシーズンが過ぎる頃から

もっぱらコートとして

ガンガン着用してしまい

次のシーズン以降

ドレスとしてメインにするには

ヨレヨレすぎて気が引けてしまう


職業柄

中間の季節になると必ず聞かれること

「今アウター何着てます?」


秋口から冬に向けては

トレンチコートやレザージャケットで

問題なし


では

この梅雨の時期のように

朝晩は涼しいけど

出掛けると日中暑い

その上

見た目に軽やかさがないのは気になるし

カーディガンより

おしゃれに見えるもの


皆さんのお悩みどころ

そんな時こそ

コートドレス


ジーンズでも

普段の服装にでも

羽織るだけでニュアンスが出るのは

素材感のおかげ


コートとして作られているものは

どれだけ柔らかい素材ですと

謳われていても

やはりコート

ベースはしっかりしている


そこへいくと

ドレスがメインで作られている

コートドレスだからこそ

素材の柔らかさや滑らかさはドレスそのもの

その素材感が

雰囲気を作り出してくれる


なんなら

コートとしていつ着るの?

という質問がきそうなほど

防寒に長けてるとか

撥水加工されているとか

そういうわけではない


ひとつで二度おいしそうな

欲張りなアイテム名のわりに

なんだかんだとコートメインで

愛用している矛盾とか


名前も含めて

少々クセ者なこのアイテムに

妙に惹かれる


個人的には

使えるアイテムとして必須なものなのに

まだまだ浸透していない辺りが

不思議でならない


これからもこのクセ者と

仲良く付き合っていきたいと思う


h.

#030 Walter Van Beirendonck W-Watch Bracelet

Boudoir de BdT


アントワープ6のひとり

Walter Van Beirendonck


アントワープに

Walterという彼のショップがあった

Walter Van Beirendonckの服はもちろん

彼自身が選んだ服がセレクトされていた


表通りから路地に入ったところにある

そのショップの

少し奥まった入り口には

分厚いビニールのような仕切り


え?

これどうやって入るの?

明るいけど閉まってるの?

なんてキョロキョロしてみると

クイズ番組でしか見たことないような

直径5cmくらいの赤いボタンを発見


コレ・・ですか?

恐る恐る押してみると

扉代わりの分厚いビニールが

下から上に向かって

ぐるぐる巻き付けられていく


なんだこれ


海外のショップへ行くと

たまにこういう不思議な体験をする


変な機械音に包まれ

しばしの間

巻き付けられていくビニールに

釘付けになる


我に返り

ようやく店内に入ると

壁という仕切りは存在しない

倉庫のようなだだっ広い空間


天井からワイヤーのようなもので吊るされた

ドーナツ型のカウンターが

ゆらゆらと揺れている


カラフルな鉄骨の枠組みが一つの仕切りとなり

各デザイナーの服がディスプレイされ

ペダル式のボタンを踏むと

クリーニング店のように

服の掛かったラックがぐるぐる回り出す


ショッピングというより

遊園地にいるような感覚で店内を歩く


楽しく

驚きのある店内は

Walter Van Beirendonckの

コレクションのようだった


ひと通り楽しんで帰ろうとした時

メンズ仕様の大きな文字盤に

編み込みやビーズ刺繍などが施された

腕時計型のブレスレットに一目惚れした


使えるかどうかというより

所有欲が先行し

即決でお持ち帰り


その後

自分でも意外なほど愛用することとなり

今では壊れてもらっては困ると

細かいメンテナンスに気を配るほどとなった


現在は

アントワープ王立芸術アカデミーの教授でもある

Walter Van Beirendonck


残念ながら

遊園地のようなショップは

もう閉店されてしまったけれど

ファッションに衝撃を受け

コレクション誌のページを

ドキドキしながらめくっていたあの頃

私の記憶には欠かせないデザイナーの一人


大人になり

少しは買い物の分別がつくようになってきた

とはいえ

他人から見れば

「使えないもの」を買うことも多いらしい

それを失敗と呼ぶかは

その人次第


私はこれからもどんどん

失敗のようで

大自己満足な買い物を

繰り返していきたいと思う


買い物まで賢くしようだなんて

私にとっては

ストレス以外のなにものでもない


h.

#029 Nantucket Basket

Boudoir de BdT


唯一フォーマルな席で許される

バスケット界のエルメスとも呼ばれている

ナンタケットバスケット


米国のマサチューセッツ州の南に位置する小さな島

ナンタケット島


捕鯨基地であったその島の漁師達が

フィリピンや南の島から持ち帰った籐と

鯨から採れる油を入れる樽を作る技術が出合って

作り上げられたもの


ナンタケット島に行ったことのない私は

当然その島の伝統工芸など知る由もなかった


きっかけは

ある方が持っていた上品なバスケット

ご自身で制作されたと伺い

全身に制作意欲がみなぎった


しかしそれを作るためには

教室に通わないといけないらしい

私の制作意欲がサーっと引いていく


そこで

ドラえもんのような存在の

友人の顔が浮かんだ


夜中の通販番組のごとく

いかに素晴らしいバスケットなのかを力説

ぜひ作って欲しいと説得した


一緒にその教室を見学に行き

彼女が通うことに決定


のび太くんだと思っていた自分は

実のところジャイアンかもしれないと

改めて鏡に映る自分を眺めてみた


色々なデザインやサイズがあり

ナチュラルの籐の色が

時を経て飴色になるのを想像するだけで

わくわくする


しかも

黒いバスケットも存在するらしい


やはりアパレル思考の我ら

日常使いとして

いかにモードなバスケットを作るか

というコンセプトを掲げ

使いやすい大きさとか

そういったことは一切無視

見た目の可愛さのみでデザインを決定した


基礎を学び

本当に作りたいものを形にすべく

良いタイミングで

良い先生にも巡り会うことができ

次のステップへ進むこととなった


分野は違えど

さすが物作りのプロ

ナンタケットバスケットの制作だけでは飽き足らず

バッグの留め具や蓋の上に乗せる飾りも作りたいと

象牙教室にまで通い始めた


初めのうちは

彼女がせっせと教室に通っている姿に

若干の罪悪感を感じていたものの

楽しんでいる様子を見て

あっさり解消

むしろ良いところへ導いたのではないかと

清々しさまで感じられた


その上

教室の生徒さんにも

象牙や水牛の装飾・レザーの持ち手の製作を

頼まれるなど

みんなのヒーローになっていた


そうこうして出来たモードなバスケット

納得がいかない部分は何度もやり直し

ようやく完成までに辿り着いた


楽しんでいた彼女も

さすがにもうしばらくバスケットは作りたくないと

お腹いっぱいのご様子


それもそのはず

本来

縦横共に籐で編まれているものだが

彼女が使用したのは

ウォールナットの木のステーブ(縦地)に

通常の籐より硬い

黒いケーン(横地)だった


80〜100本ほどの木を

均一の細さに削ってから茹で

柔らかくしてから曲げていく

想像以上に

地味で手間のかかる下準備を行っていた


しかし

出来上がったバスケットは

素人が作ったとは思えないほど

素晴らしい出来栄えだった


実際に購入するとなると

とても高価なナンタケットバスケット

その地域では

代々受け継がれていくものらしい


修繕しながら

何代にもわたり大切にされていく

価値のあるもの


これから先

自分の知らない未来に

どんな様子で引き継がれていくのか

ひとつのモノが世代をつなぐ


未来のおとぎ話を想像するようで

夢は膨らむのである


h.